時をさかのぼること2年前。

私はその日、大学に行くため京都駅から稲荷駅行きの電車に乗って発車を待っていました。

そうです。この電車、あの有名な稲荷大社行きの電車です。(私もその駅で降りて大学へ通います)

なので電車の8割の乗客は外国人観光客。席も満席で、私はドア付近で立って発車を待っていました。

すると夫婦と思われる年配の外国人2人が英語で”Does this train go to the Inari shrine?”と聞いてきました。京都駅から稲荷大社へ行くには「快速」ではなく「普通」の電車に乗らないといけないのですが、それが観光客の人には分かりにくいようで、今回のように聞かれることは日常茶飯事です。いつものように”Yes, you can use this train to go to the Inari shrine.”と答えます。

ただ、今回のこの外国人の方が話す英語は、フランス語話者の話すアクセントが特徴的な英語だったのです!私はすぐに彼らがフランス人だと分かりました。

この時私は大学一年生。フランス語を専攻として学び始めて半年といった時期でした。

(フランス人の観光客の人に話しかけられた!なんかフランス語で挨拶してみようかな、あ〜でも、急に外国人に話しかけられたらビビるよな普通、、、)なんてことを考えていると、電車が発車。

京都駅から稲荷大社へは約5分で着きます。

(え〜。せっかくやしなんか話そうや!自分!)と思いながらもやはり急に話しかける勇気は出ないので、ずる賢くもわざわざここでフランス語の単語カードを取り出して見せる作戦に出ます。笑笑

「Bon voyage」「良い旅を!」

「A bientôt」「またね。」

ふむふむ。

ってもう前に覚えとるわ!この単語!!

こうやってわざとらしくフランス語単語カードを彼らの前でチラつかせるずる賢い私でしたが、この作戦のおかげで2年後の私の人生を大きく変えるとはその時思ってもいませんでした。

そのように意味もなく単語カードを眺めていた私ですが、しばらくしてそのフランス人夫妻がクスクス笑いだしました。

フランス人夫妻: ”Bon voyage 笑笑

私の方を向いてニッコリしてくれたので、(これは話せるぞ!いけ!)という感じで私もニッコリしました。

その後は急にフランス語会話レッスンです。

“Vous étudiez le français?” (フランス語勉強してるの?)から始まり、大学でフランス語を専攻していること、なぜフランス語を選んだのか、フランスへ留学へ行ってみたいこと、、、いろんなことを話しました。

そして彼らは世界一周をしている最中で、その中で日本を選んだということ、フランスのニース出身だということが分かりました。

もちろん半年分のフランス語総動員でのめちゃくちゃな会話だったろうと思いますが、彼らはとにかく興味津々といった風に私の話を聞いてくれました。そして途中で文法を直されたりもしました。笑

本当に濃い5分間。

その後稲荷駅に着き、私はこの後授業があるからここでお別れです、と言いつつも、せっかくの出会いなのでメールと住所を教えてほしいと申し出ると、彼らはもちろん!と笑顔でそれらを教えてくれました。

A bientot!「またね!」と言いながら稲荷駅を後にします。

そしてなんと!その後の授業はたまたまフランス語だったのですが、そこでちょうどさっき直された文法の部分を新しく学ぶという偶然が重なり、面白い日だなあと思ったのでした。

次回、フランス人家族との運命的とも言える出会い(2)へ続く!お楽しみに。

”フランス人家族に直された基本中の基本のフランス語文法” 

J’ai allé à Nantes il y a un an.(ナントに一年前に行きました。)

フランス語での複合過去形はavoir(持つ)とêtre(在る・英語でゆうbe動詞)を使う二種類あるのですが、私はその日の午前中ではまだavoir(持つ)を使うやり方しか知りませんでした。笑

行く(aller)の動詞を使う場合、être(在る・英語でゆうbe動詞)を使って過去形を作る必要があり、そうすると

Je suis allée à Nantes il y a un an.(ナントに一年前に行きました。)となります。

実はこのフランス人夫婦に直された時、恥ずかしながら私は(このフランス人間違ってる!)と思っていたことをここに自白します。笑笑  無知は罪なり。笑