今回は前回に引き続き2個目の授業紹介になります。

それではいってみましょう! 今回は英語開講の授業になります。

Media and Communication(メディアとコミュニケーション)

この授業では、言葉というものが人の認識にどういう影響を与えているか、また言葉の違いによって人間の認識や文化にどのように変化が生まれるのかといったことを、その分野の先行研究者たちの説や歴史から学びました。例えば「木」という言葉(シンボル)を知らなければ、私たちは土から生えている葉が繁っているものの存在を「木」だとは認識できず、また他のグループとの識別もできない、そして他人とその識別を共通認識として持つことができないので、言葉がなければここまで人間は発展できなかった、というような講義でした。とても興味深かったです。

そして個人的にこの授業の先生の話す英語はとても発音が聞き取りやすく、また彼の話し方は文脈がしっかり連なっていて何を意図してその発言しているかがとても明快だったので、楽しい授業でした。彼がフランス出身ではなく確かトルコ出身で、文化圏が私と比較的近かったのも、もしかしたら理由の一つかもしれません。

ただ、講堂で開かれていた多人数のこの授業の参加生徒は、留学生2人を除いて皆フランス人でした。その2人というのは私と韓国人の男の子でした。私とその男の子は自然の成り行きですぐ友達になり、授業中のグループ活動などでは2人で助け合ってフランス人の中で頑張りました。

英語開講とはいえ、あまり真面目なクラスではなかった(割と騒がしい)ことも相まって、グループ活動中にはフランス語で会話をし始めるようなグループが大半でした。韓国人の彼は英語でフランスに留学に来ていたのでフランス語はノータッチで理解できなかったのですが、フランス語で会話が始まると私がそのことをフランス語でなんとか説明して英語での話し合いに切り替えてもらうということをしていました。

そして一方で英語の語彙の量は彼の方が上だったので、私がボケっとしていて先生に予想外に当てられて顔が凍りついた時などは彼が隣からヒントをくれたりしてお互いに支え合って生き延びました(笑笑) 絵に描いたような助け合いの精神ですよ、これはもう。必死ですから笑

そして同じアジアであり文化もかなり近い韓国と日本の学生が隣同士で座っているものだから、授業中アジア圏の言語的文化の話になると高確率で私たちが指名されて発言することになりました。

私も韓国人の彼もその先生のことがとても気に入っていて、そして先生も私たちを真面目な生徒として(他のフランス人生徒に比べたらの話)気に入ってくれているようでしたので、指名されなくても、手をあげて発言することもさして勇気がいることではなかったのです。これは本当に幸運でした。

さて、この授業では毎時間かなりの量の英語の文献を読んでから出席しなければならなかったのですが、この先生が送ってくる資料はこれまた完璧で、パソコン上で文字を選択してスマート検索やコピーすることができ、また単語ごとにマーカーを引くことができる資料だったので、とても効率よく予習することができました。本当に学生からみて頼もしい先生でした。(先生の中には古い本を古いコピー機で印刷をしたものをスキャンしただけの、文字は潰れて読みにくくパソコン上で単語を選択することもできない資料を膨大に渡す先生もいたので、、そして授業ではその一部しか触れない、、ひいい😩)

そして中間テストと期末テストの2回があったのですが、いよいよテスト期間が近づいてきて授業の後半になると、毎時間5人ずつ教卓の前に立って、1人ずつ先生からの授業に関する三つの質問に口頭で答えるミニテストが始まりました。と言っても事前に出題される質問の範囲はある程度決まっていたので、あとは自分でその質問される可能性のあるところを事前にチェックしておけば問題ないようなものでした。緊張はもちろんしますが、、。(もし質問されてもわからなかったら一度はパスをして同じグループの別の人に回すことができました。2回目のパスは成績に響きます。)そしてこの口頭ミニ試験で使われた質問リストの中から期末テストでの質問が出題されることになっていたので、教室の皆が、聞かれる質問をメモしてその答えをメモするとても静かな時間でした。いつも騒がしいのにこういう時だけ静かなのはやめてほしい、、心臓に悪い。

私と韓国人の彼は同じグループでその口頭ミニ試験を受け、事前に2人で口頭試験をしまくった甲斐もあり成績も優秀なものを取ることができました。人は追い詰められてこそ努力をするんだなと実感した時でした。笑

実際の質問としてはこんなものでした。

『Define “communication” and explain the different terms used in the standard definition. 

コミュニケーションとは何か定義づけた上で、スタンダードな定義における異なる期間それぞれを説明しなさい。』

(この異なる期間は三種類ほどありそれぞれの特徴を述べなければならなかったです。)

他にも『How are language and thought related? 言語と思考はどのように関係しているか』

や、冒頭の木のお話のようなシンボルに関わる

『Define the term “symbol” and explain why communication occurs through “symbols”.

 シンボルを定義付け、なぜコミュニケーションはシンボルを通しておきるのか説明せよ』

などありました。

では今日はここまで😆

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前回と今回で続けてフランスでの授業の内容と様子をお届けしました!

留学する前に漠然とイメージする授業と、実際にクラスの中で参加する授業にはもしかすると乖離があるかもしれません。留学する前に、同じ学校へ留学した先輩やその学校の現地の生徒などに事前にコンタクトを取って聞いてみるといいかもしれませんね!  ここまで 読んでいただき感謝です!(*゚▽゚*)