留学に行った人に留学時代の嫌な思い出を聞くとおそらく1、2個は上がると思うのですが、私はなんとその1番目を初日に体験することになりました。
初日はよくも悪くも不安でいっぱいなのでその後なら気にしないようなこともとても記憶に残ってしまうものです。留学初日のポイントは、不安に思いすぎないこと、自分に自信を持つこと、日本のサービスを期待しないこと、です。
少し長い話になったので、3回に分けて投稿します!笑
①
2019年の8月26日、ちょうど一年前に、私は一人でフランスへ降り立りたちました。
自分は一人なんだ、と今までの人生で一番強く実感した瞬間で、パリの空港から留学先までTGV(新幹線のようなもの)で向かう間も常に不安で押しつぶされそうになっていました。おそらくあの時の自分は、他人から見たら迷子になった子供みたいな顔をしていたように思います笑。
30分ほどTGVに乗って、留学先のリールというフランスの北にある街についてから、ホテルにチェックインをする必要がありました。寮に入れる時間は過ぎていたのでホテルを予約していたのです。
外はもう暗くなり始めていていたのと一人で重いスーツケースを運んでいるので観光客か留学生だと丸わかりで、治安面での不安がずっとあったので、早く建物のなかで一息つきたいと思っていました。
そのホテルは、どちらかというとホテルと言うよりもゲストハウスのような感じで、一階はバー兼レストランのようになっていて、ホテルは二階から上、という風になっていました。
なのでチェックインするにはその一階のレストランで声をかける必要がありました。
事前に調べておいた、フランス流マナーの良い声の掛け方で声をかけます
「bonsoir, monsieur. (こんにちは、ミスター)」
「je voudrais prendre ma chambre, si’l vous plait.(チェックインしたいのですが、お願いします)」
このような感じでその時レストランで一番近くにいたウェイターの男の人に声をかけました。
と、彼はこちらを向き、真顔で通り過ぎたのです。
そう、ガン無視されました。
目を見て。
私はもちろん何が起ったのか分からず、そのほかのボーイの人にも声をかけましたが、結果は同じ。
え?何が起こった?(号泣)
え今、目はあったよね? 無視され、、たよな?お? って感じです。
バー兼レストランみたいなその一階の入り口を入ったところで、一人大きな荷物を持って放置される私。
周りの客からの冷ややかな(そう思わざるをおえない状況)目。
留学期間全て終えた今から振り返っても、最初で最後の、涙が目に滲んできた瞬間でした。
ああ、なんて国に来てしまったんだ。これから一年終わったかもしれない、そう思いましたね。
それから5分ほどしてから(体感的には1時間ぐらい、笑)、オーナー的なおじさんが出てきて、ホテル?ならこっち、とカウンターの方へ呼ばれたのでそちらへ移動し、チェックインをしました。
そこで部屋の鍵を渡され、一度そのレストランを出て、隣にあるエレベーターに乗りました。
これが本当に古いエレベーターで、この重いスーツケースを載せたら落ちるんではないかと思われるほど、
ギシギシゴトゴト言わせながらゆっくり上がっていくわけです。もうここで、不安はさらに助長されます。笑
②に続く→→
[…] 前回①の続きです↓ ③が最終章になります。 […]
[…] 前回の①と②の続きで、最終話になります! […]