こんにちは!RYU U編集部です。タイトルを最終回にして変更してしまいましたが、「ドイツ留学者さんにインタビュー!#3」の続きになります。

 前回の続き、ドイツ留学者の遠藤さんへのインタビュー連載、第四回目にして最終回になります。今回は、「運任せ?!な寮選択」と「留学をする上で大切なこと」の2つのテーマについてです。今回は留学の話のみならず、一人の人生の先輩としての側面も色濃く描かれているので、是非参考にしていただけたらと思います!

寮って自分で選べますか?

 他の国・地域がどうなってるかはわからないから、自分の話しかできないけれど、俺は選べました。寮を管理してたのは大学側で、その大学内にある組織の一つ「寮担当」みたいなのがあって。その人から連絡が来て「うちはこんだけ寮あるけど、あなたはどこがいいの?」と聞かれました。それで希望を出して、自分で選んだ。って感じですね。人によるとは思うけどね。ホームステイだったら話は別だろうし、向こう(留学先)からあなたここだからって決められることもあるとは思う。

 一番手っ取り早いのは、大学から発行されてる「留学ガイド」を読んだり、実際にそこに行ったOBとかに聞く方法だろうね。

どの寮に日本人が多いとかの事前情報はなかったのでしょうか

事前に掴むことはできました。でもそれは過去の情報だったから、「その年度は日本人多かった」てだけで。蓋を開けるとその年は全然いなかったとかも全然あり得ますね。

遠藤さんはイスラム教徒の多かった、日本人が少ないところをあえて選んだのでしょうか?(*#3、参照)

 いいえ、偶然でした(笑)もともと俺はきれいなところに行きたかったんですけどね。先輩に聞いたらあそこの寮すごく綺麗らしいよって教えてくれて、じゃあそこ行こう!て第一希望にしてたんですよ。そしたらなぜか俺だけぜんぜん違うところに行かされて。「友達はみんないいところ行ってるのに、、なんだよあいつらだけ」ってなりましたよ(笑)

 俺が言ったところはコンセントは壊れてるわ、窓ガラスは割れてるわ、電球はないわ、トイレは(日本で言う)市民プールみたいな。しかもシャワーヘッド壊れてたから十ヶ月ずっと手で面倒な作業しながらやってましたね。家賃もいいところと五千円くらいしか変わらないから、ホント何なんこの仕打ちって感じでした(笑)

 でもだからといって悪いことだらけじゃなかったんすよ。さっき言ったきれいなところは、日本人ばっかだからその環境に甘んじてびっくりするぐらい日本語しか話さなかったんですよ。そこにいる外国人のみんなも日本語慣れてるし。でも俺はそうじゃなくて、半強制的に英語かドイツ語っていう選択肢しかなくて。この側面も含めて考えると日本人が少ない環境のほうが絶対に良かったなと思います。

 彩紀さん(RYU U記者)は留学に行きたいなって考えてますか?

 そうですね。行きたいんですけどコロナウイルスのせいで、、。

 もし行くのなら、日本人とは関わらないほうがいいと思います。もし関わるにしても、世代が違うくらい年の差がある人とかがおすすめですね。やっぱ、学生って知ると面倒見てくれたり、なにか与えてもらえることがあるから、絶対にそのほうがおすすめですね。

遠藤さんにとって留学をする上で大切なことって何ですか

 3つあります。一つは、語学の勉強。二つは、なんで留学に行くのかっていう目的を明確にすること。三つは後悔しないようにすること。

 語学の勉強は、もうただやれって話ですね(笑)

 2つ目の目的意識ってところについて、僕は留学に行きたいと思ってる人は2つに分けられると思っていて。1つは「ガチでなにするか決まってる人」。 例えば私は日本語学校の先生になりたい、だからそのために海外を知りたいんだ~だとか、ドイツ語を学びたいから現地に行くんだ、だとか。そういう人たちって、空港についた瞬間から行動ができるんですよ。逆にそうじゃないと、僕みたいに六ヶ月遅れてからのスタートを切ったりとかになっちゃうので。

 3つ目の後悔しないようにっていうのは、いづれほとんどの人が認知症になってしまったりとか、そうじゃなくても少しづつボケていったりすると思うんですよ。でも認知症の限りでは、事実は忘れるんですけど、感情の部分は忘れないっていう仕組みになってるらしくて。それって、大学に行ったこととか、どの大学に行ったかは忘れるかもしれないけれど、そこで何をして嬉しくて、何をして悔しかったのかは残るはずなんです。死ぬ間際でも、将来「あの時留学行ってたら変わってたかもしれないな」なんて思ってほしくなくて。

 コロナ禍だから、そう簡単に行けるわけじゃないし、俺みたいに仕事を休職してまで行く価値があるかどうかはわからない。だけど、どうか自分の頭で、自分と対話して決めてほしいなと思います。お金が足りない人は親に借金するとかでもいいし、とにかく後悔しないようにやってほしいと思います。

 『それが成功か失敗かどうかはやってみないとわからないので』

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 今回も非常に勉強になるお話ばかりでした。

 筆者も含め、ですが、何事も挑戦する前ってのは失敗したらどうしようとか考えて立ち止まってしまうことってありますよね。怖いですよね。でも遠藤さんは、そうやって考えてる限り成功もしないと、そう教えてくれました。留学先が多いから龍谷大学に来たのに、コロナ禍で行こうか迷っている。そんな人も数多いると思います。もちろん自分の命に関わることなので、手放しに「挑戦しろ!」とは言えません。が、だからこそ自分の頭で、考えてみてください。留学の話だけではありません。今回の記事が、目の前の壁を越えようとする誰かの背中をそっと押せるような記事になっていれば幸いです。

 皆さんはなんの話に目が止まりましたか?どの話が面白いと思いましたか?それを読んで、どう感じましたか?よろしければコメントなど、どしどしお待ちしております!

 今回で、ドイツ留学者さんへのインタビュー記事は終わりになります!読者の方々、ご愛読のほどありがとうございました。それでは!

インタビュー:寺澤、福井、中嶌、野田     記事編集(筆者):村中