日本のテストで使う脳の場所とは少し違う部分を使わざるを得ないフランスのテストたち。

おそらくフランス以外のヨーロッパ やアメリカなどの国々でもよくあるパターンの考えさせるタイプのテストたちです。

日本のテストたちもとても脳を使わせてはくるのですが、どちらかというと暗記したり準備の段階で考えてきたものをテストに活かす、と言ったパターンが多いように感じます。それに対してフランスのテストたちは今までの学びを踏まえてその場で考えろのパターンが多かったように思います。(どちらも難しい、、。)

そんなフランスでのテスト内容を、日常の授業の様子と共に今回と次回の2回に分けてお送りいたします(*゚▽゚*)

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さあまずは一つ目!!フランス語開講の授業です。

『Introduction au monde français(フランス語圏入門)』

この授業では、フランコフォン(フランス語圏の国々)であり主に帝国主義時代にフランスに統治されていた国々(今フランス語を公用語に使っている国々)の文化や文学、政治状況などを学びました。フランス本土はもちろん、南アフリカの国々やカナダのケベック州、ニューカレドニア などについても広く浅く学び、それらについて書かれてある文献を事前に読んだりニュースを調べてこなければならない授業でした。

先生は文学や政治、帝国主義の実態などを熱心に語る人で、また時折スライドからかなり遠くまで話が脱線する人だったので、私はその都度本気で今彼が何を喋っているのか分からなくなる時がありました(ここだけの秘密です)。

そのように授業で迷子になった場合に大きな支えになり助けてくれたのは、いつも一緒にその授業を隣で受けていたドイツ人の友人と、そして同じ授業をとっていた日本人の友人でした。

ドイツ人の友人は、先生のいつもの脱線語りが始まり私が顔をしかめ始めるのを横目で見ると、いつも横から小さな紙にフランス語で何やら書いて渡してきました。大体は「今どこ話してるか分かってへんのやろ 、顔に書いてあるわ」のような楽しいメモでしたが、彼女はそういう時いつも授業終わりに彼女のノートの写真を送ってくれたのです。私は録音していた授業音声とその彼女のノートを頼りに毎時間なんとかついていくことができました。(笑)

そしてドイツ人の彼女が書いたノートを見てもそれでも全く意味がわからない場合は先生に聞きにいったり、日本人の友人にここは何を話していたのかと聞き、彼女のノートと私のメモ程度のノート(汗)とドイツ友人のノートとを照らし合わせて解読作業をしたりしていました。

そしてその授業の期末テストの内容はというと、『黒板に先生が書いた一つの質問について2時間で回答せよ』といった物でした。

黒板にさらっと先生が書いていった質問は次のとおり。

「Qu’est-ce que c’est, Francophone pour vous.」(あなたにとってフランコフォンとは。)

ひえーーーー。これについて2時間?

渡された紙はノートのように横線が何本もひかれている見開きになっているA4の紙と、真っ白のメモ用の紙。

幸い、フランス語の辞書は使ってもよろしいとのことで(電子辞書も可に!!日本人の友人がフランス語で熱く先生を説得したことで実現したことです。ありがとう心の友よ。)なんとか終えて単位をもらうことができましたが、あんな大きな範囲の抽象的なことを期末テストで聞かれることは日本ではあまりないのではないかと思います。

これまでの授業で先生が言っていた(であろうと私が推測する(笑))テーマを織り交ぜながら、フランコフォンの意味すること、私がどのようにそれを認識しこの授業でその認識が移り変わったかということを書きました。見開きどちらのページもいっぱいいっぱいになったところで、もう私の脳味噌からは味噌汁も何も絞り出せない、と思ったので教室から退出しました。(フランスでは試験を解き終わった人から自由に外に出ていくことができます。そしてこの制度は時に私をひどく焦らせることもありました。)

結果としてはなんとか合格点をとることができ、なんとか単位はもらうことが出来ました。でも、あとで返却された文章を自分で見返して、そしてフランス人家族にも添削してもらったところ真っ赤になったので、これはかなり甘い点数をつけてくれたんだなあと実感しました。その赤くなった部分はしっかり覚えて頭に叩き込みました。。

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それでは今日はここまで。どうでしたでしょうか。私がいかにギリギリのところで単位を取ってきたかお分かりになったのではないでしょうか(あれ、この記事の趣旨ってなんだったのか?😱「考えるテスト」についてでしたね!)

それでは次回、英語開講の韓国人ボーイとの助け合い授業をお楽しみに!

PS:授業の雰囲気についての記事は『フランスでの授業の雰囲気』でも過去に記しているのでこちらも良かったら😆